狸小路7丁目。老舗が並ぶ札幌のアーケード街、歩いていると「レトロな」という言葉が似あう店が目に入る。名前は「Fresh Air」。中古CD・レコード店である。店頭の雰囲気からも音楽好きにはたまらない「匂い」を感じるのだ。訪れたのは平日の昼下がりであったが、幾人もの「レコードファン」が熱心な視線を注いでいた。店内は明るい雰囲気で、懐かしのレコード店の佇まい。ジャンル分けされた天井まで並ぶレコードには、「お宝」の匂いも嗅ぎ取れそう。
店主の清水篤さんに話を伺う。開店は27年前。当初は狸小路8丁目のビルの2階に居を構えていたという。現在の店舗の半分程度の広さで、ジャズ・ロック・ソウル音楽をメインに扱っており、アメリカでのレコード買い付けも行っていたという。現在の店舗に移転して18年になるという。初めて買ったレコードはモンキーズという清水さんの言葉の端々からは、古き良きロックファンの熱意が感じられた。
現在は60~70年代の物を中心に邦楽ロックや歌謡曲を含めオールジャンルのレコード、CD、カセットテープやDVDを扱っている。売れ筋は日本のロックとのことだが、その他にも様々なジャンルの音楽がそろっている。買取りもこの店の魅力だろう。数枚の持ち込みから、多数の場合は出張買取にも対応。価格はさまざまだが一度気軽に相談してみるのもいいかもしれない。
ふらりと立ち寄り、知らないジャンルの作品に出合えるのもこうした店の良さだろう。清水さんも「安くていいものもたくさんあるので、そういったものから興味を持って頂き、レコードを好きになってほしい」と語る。みなさんもぜひ覗いてみてはいかがだろうか。小生も良いものに出会えた。